誰かがつらい状態にあったり悲しんでいることを知っている時、相手になんと声をかけていいかわからない時ってありませんか?
ある本を読んでいる時、こういうストーリーが書かれてておりました。
いつも一緒にいたり、部活も同じ球技をしている中学生のある仲の良い男の子A君とB君の話なのですが、A君のお父さんが急に亡くなりました。その子はとても悲しんでいて、部活も休んでおりました。
そして1週間経って学校に戻ってきたA君に対して、B君は何と声をかけていいかわかりません。お父さんをなくされてまだショックで悲しんでいるだろうと思ったB君は、A君のことを想ってそっとしていた方がいいだろうと何も言わずにしていました。
するとA君が突然、「どうして何も言ってくれないの?」とB君に聞きました。
そしてB君は、「何と声をかけていいかわからないんだ」って正直に答えました。
それにA君は答えます。「それを素直に話してくれればいいんだよ」
相手のことを想うが故に起きてしまうようなこと。しかしお互いどうしていいのかわからない。
しかし、結果からみると、素直に感じたままを伝えることが大切であるということ。それが傷ついた相手にとっても心の支えになるのだと。
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僕にも似たような経験があります。
僕の父はガンで亡くなったのですが、とても悲しい出来事でした。そしてお通夜に来てくれた友達から、「今は大変な時だけど、いつでも連絡くれ」とか、「正直俺に何かができるわけでもないけど、気持ちが楽になるんだったら話聞くから」など、彼らなりの正直な気持ちを伝えてくれました。
そうなんですよね、父が亡くなった事実を変えられるわけでもないし、彼らがそれをどうできるわけでもない。けど、そういって心を支えるよって応えてくれる気持ちが何よりも、そういう悲しいときには大きなエネルギーになるのです。
何かを変えてほしいとか、何かをやってほしいとかではないんですよね。そういった心の支えがあること自体を知れることが何よりもうれしいんです。要は、”きもち”なんです。
意外にも、そういった”きもち”が、人を元気にしたり、助けたりすることが大いにあるんです。
自分ではどうしていいかわからなくて、けど相手はつらいだろうなって思っているのを知っている時こそ、是非声をかけてほしいです。そして素直にあなたの”きもち”や”おもい”を相手に伝えてほしいです。戸惑わずに、電話なり、直接会うなりしてください。
その際に是非やってほしいことがあります。テキストメッセージではなく、肉声でやり取りしてください。
人間は交流することでエネルギーが循環するんですよね。あなたの相手に対する”きもち”が声のエネルギーとして相手の体に入っていき、それが体をめぐって、気が流れるのです。それが癒しです。
ただ相手を癒そうなんて思わなくていいですからね。それは結果にすぎませんから。
大切なのは、あなたの肉声を届けることです。
そして、もし逆の立場で、あなたがつらくて悲しんでいる場合、逆に周囲が声をかけづらそうにしているのであれば、あなたの正直な気持ちを伝えてもいいのかもしれません。
例えば、「気を遣って、声をかけづらいかもしれないけど、あなたが話しかけてくれるだけでうれしいから」「実は、今つらいんだ。だから、ただただ話だけ聞いてくれる?」っと。
すると、あなたの気も楽になるものです。
(Photo by Pete Bellis on Unsplash)
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